- 作者: 鶴田謙二,梶尾真治
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2008/05/20
- メディア: コミック
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ちなみに梶尾さんの原作は未読。鶴田さんの漫画は「Forget-me-not」を読んだことがあるぐらい。
原作はシリーズもので続きがあるらしいので今度買います。
まずお話は、こういうスケールのでかいお話、好きよ。
とそれはおいといて、漫画的表現としての素晴らしさにまず触れたい。
見開きや1ページが多用されていて、ともすればこういう手法は漫画家が楽してんじゃないの、と思ってしまうこともあるのですが、この作画を前にすると、とてもそんなことは口が裂けても言えませんね。kiroroなみにそんなこと言えない。
それから、その見開きの話にも繋がるんですが、「間」の使い方が絶妙で、漫画を読んでいて、時々、「時」が止まるんですよ。
どういうことかって言うと、例えば図書館で本を探してたら手と手が触れ合っちゃった的なベタリズムを思い浮かべてください。ドキリとして時が止まるでしょう。その瞬間は瞬間として切り取られて、あまり流れの中に置かれないでしょう。
この作品を読んでいて、そんな瞬間が多々あります。そしてその瞬間ってのは何かっていうと、僕らがエマノンに恋をした瞬間なんですね(おい、うまいこと言ったつもりだぞ)(病気だ)(お脳の病気ね)
いや、それは作者の視点でも、主人公の視点でも含まれているんですが。
それが止まって見えるのは決して作者が寡作で発表に年月が掛かったからじゃない……多分。
とにかくエマノンが可愛すぎる。一枚絵ごとに、悠久の記憶を持つ切なさ、抱えきれないものを抱える脆弱さが見事に表現されています。
あと非モテとして、この物語にわくわくしない訳にはいかない。
おいらも船旅でエマノンたんと酒盛りしてSFの話してほのかな恋とかしたいぜ!