ヘンタイ・プリズン感想

(途中までネタバレなし、後半ネタバレあり)

Qruppoさんから発売中の18禁ゲーム『ヘンタイ・プリズン』をクリアしました。

qruppo.com

ErogameScapeでえらい高評価だったのと設定に惹かれたからです。前作『ぬきたし』(抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?)は体験版だけプレイしてて未プレイ。

 

やー、長かった。

久しぶりにシナリオで魅せる大作エロゲーをやった気がする。40時間ぐらいかかったかな。

最初に結論を言うと、いくらか不満点はあれど、とても面白かったです!

 

まず、無限に湧き出てくる下ネタ、振り幅の広すぎるパロディネタ、キャラクターのかけあいなど「テキストの面白さ」が素晴らしい。これだけでゲームをやった価値はあったしQruppoというメーカーの人気がわかった気がしました。これはオンリーワンやね。まあ、基本が下ネタなんで肌に合わない人は合わないでしょうが、僕はちんこまんこで笑う大人です。

正直嫉妬するレベル。

一方、テキストが素晴らしかった反面、話全体を通した時の「シナリオ」にあまりにも強引な展開が散見されたのはやや不満でした。

基本的には「ピンチになる」→「主人公の機転で切り抜ける」を繰り返していくのですが、その解決法において、「それ運任せすぎね?」みたいなことを思ってしまうと、少し気持ちが冷めてしまった。

予想を裏切るのはいいんですが、もう少し伏線みたいなものを事前に置いておいてくれると納得感が増したと思います。恐らく、制作者さんは『カイジ』みたいなことをやりたかったと思われるので……。「してやられた」感あってこそ逆転のカタルシスでは……? などと思いました。

とは言いつつ、「物故ろしてやるぜ、ベイビー」って決めゼリフと共に「Execute you」が流れたらまあいいか、ってなっちゃいはする。ずるいね。

 

 

(ここから下、ネタバレありでルートの詳細に触れています)

 

3人のヒロインルートとグランドルート、好きだった順に言うと

ノアルート>グランドルート>千咲都ルート>妙花ルートです。

 

ノアルート

グランドルートよりノアルートを評価してるのは、このルートがソフィーヤ・シコレンコの物語として圧倒的に美しかったからです。このルートのソフりん好き。こんな風に報われたら泣いちゃうよ。

ノアと柊一郎の、「欠けた場所を補い合う」んじゃなくて「同じ場所が欠けた二人」って関係性もめちゃ良いですね。あと自分だけ彼女だと思い込んでたノアのリアクションよかった。あああああああ。

千咲都ルート

基本的に通貨の価値というものを考える話が好きなので、パコルまわりの話やギャンブルや控除率のシーンは非常に面白かったけど、それと最後の夕顔の倒し方が気持ち良く絡んでいかないのはちょっともったいなかったかなーと思います。生理周期を必死で計算する千咲都はかわいかったです。自己肯定感の低い子を甘やかすのも好き。

妙花ルート

どっちかって言うと、ルート終わった時に印象に残ったのはシスター・ジュリアの狂いっぷりや太田部筆頭の魅力だったかなー。柊一郎が自分を曲げてヤクザになるのもちょっと好みの展開ではなかったです。たえ会議は好き。洗脳の仕組みは伏線があってよかった。見たことないほどのメス顔はよかった。



グランドルート

ネットで「ショーシャンクの空に」をなぞりすぎって意見を見ましたけど、個人的にはあれはもう古典だと思っているので特に気になりませんでした。

最後のアマツくんとの会話は良かったんですけど、グランドルートに入るときに一旦気持ちをリセットしちゃったので、やや唐突な感じはしたかなー。

基本的に、どのルートでも湊柊一郎は主人公として大好きです。

おじさん、クロスチャンネルで育った世代やからね、欠けてるものがあるキャラがそれを埋めて人間性を得る話ってどうしてもツボなんよ……。

 

そんなわけで好きだったキャラは柊一郎とソフりん。

思ったよりぬきたしから地続きだったので前作やってりゃよかったかなーと少しは思ったけど、まあ単体でも充分楽しめたかな。ぬきたしにも興味持ちつつ、Qruppoの次回作も楽しみになりました。

なにより、今の時代にこれだけシナリオでちゃんと魅せようとする大作エロゲーを作ってくれる会社を応援せざるを得ないのが心情ですね。

がんばれQruppo。

 

好きだったセリフ・ネタ

パコエンとか前戯王のネタ、笑う

すいません

もの尻博士ってなんだよと思ったら破瓜せの二段オチで笑った

ア便ジャーズとキャプテン・アヘり顔、重要だった