第5回小学館ライトノベル大賞優秀賞を受賞しました。ラノベ作家デビューします

まず、初めましての方に向け改めてご挨拶を。


「やや最果てのブログ」著者のsunagiと申します。
はてなダイアリーでは、2006年ごろから主にゲームや漫画、映画などの感想記事などをつらつらと書いております。まれに創作なども。
ちなみにTwitterは同じ名前で2007年からやってます。


今までにブクマが多くついたのは、「ラブプラス」について書いた記事や、沙村広明さんの漫画、ポニョ、サマウォ感想など。

2009-9-21 よくわかる 『ラブプラス』入門 〜またはラブプラスがすごい3+3の理由〜
2008-1-11 ブラッドハーレーの馬車/沙村広明
2008-8-2 クトゥルー神話に絡めるまでもなくヤバい - 『崖の上のポニョ』/宮崎駿
2009-8-3 『サマーウォーズ』を見た。心の動きを綴る。(後半ネタバレあり)

創作関係では、「頭蓋骨持ち歩き少女」をテーマにSSコンペを提唱したりしてました。

2010-5-25 頭蓋骨持ち歩き少女賞(仮)応募作品『ブラックサバス・レプリカント』
Togetter - まとめ「頭蓋骨持ち歩き少女作品コンペ」 http://togetter.com/li/23919


そして、なにより今回に因縁深い記事と言えば、約2年前に書いたとあるエントリ群でしょうか。

2008-09-30
第3回小学館ライトノベル大賞に応募しました
2008-12-01
小学館ライトノベル大賞に落選していました

創作という行為は昔から続けていたものの、当時いきがっていた若造だった僕は、心から敬愛する田中ロミオ先生が「第3回小学館ライトノベル大賞」の審査員を務めると聞き、すぐさま長編小説を書き上げ、「やべーマジ傑作書けちゃったよ、俺発信のチェンジ・ザ・ワールドじゃん。いずれライオネル・リッチーと組んでチャリティCD出さなきゃじゃん」とばかりに舞い上がって投稿したはいいものの、あえなく一次審査落選という憂き目に合い、ポッキリと鼻っ柱を複雑骨折することとなったのでした。

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すいません……。


――それから、2年の歳月が流れました。
その間、世間では色々なことがありましたが、僕はと言えば「ライトノベルとは一体何なんだろう」と煩悶した結果、洗面器を頭に乗せて舞踊を舞うことでツンデレじみた振る舞いを身に付けようとしたり、即興ライム力向上のため歌っている人のそばで「ディスライ! ワッツディス!」と連呼する「マキシ・プリーストごっこ」に興じたり、乳首にジャムを塗ることで同時代性溢れるPOPさを身に付けたくなったり、とまあそんな感じにもちろん虚偽がありますが苦闘していました。
Twitterなんかで下ネタを言っていたのも、ある種世間における倫理観の限界を見定めるためのタイトロープダンスだったと言っていい。
本当です。そういうことにしてくださいお願いします。


そして今回。
再度のリベンジということで、「第5回小学館ライトノベル大賞に投稿した結果が発表になりました。




小学館::ガガガ文庫:小学館ライトノベル大賞
http://gagaga-lululu.jp/gagaga/grandprix/05.html

第5回小学館ライトノベル大賞
ゲスト審査員 麻枝 准(Key/株式会社ビジュアルアーツ)先生 応募総数 833本
ガガガ大賞
 『こうして、彼は屋上を燃やすことにした』 カミツキレイニー
ガガガ賞
 『脱兎リベンジ」 半べそ
優秀賞
『寄生彼女スバク』 砂義出雲
優秀賞
 『From〜とある不幸の手紙』 名前で悩むくらいならまずカケヤ
審査員特別賞
 『ここめが生き肝を食べた。』 掘北パルプ
(敬称略)

……というわけで。
この度、私sunagiこと砂義出雲の小説(投稿タイトル:『寄生彼女スバク』)が、
「第5回小学館ライトノベル大賞・優秀賞」を受賞することとなりました!
作品は、7月に小学館ガガガ文庫様より出版される予定です。
今まで応援していただいた方、Twitterなどで会話していただいた方など、その他自分を取り巻く皆様全てのお陰で今の自分がここにあって、ようやくひとつの結果を出すことが出来ました。ありがとうございます……!
今回受賞することができた要因は何かと考えると、この二年間ひたすらに自分の才能を信じて磨きつつも、悪い所を客観視して修正することを続けてこれたからだと思います。
努力! 研鑽! トライ・アンド・エラー! そしてビリーブ!(なぜ英語で言う)
今何かを目指している皆さんも、自分を信じて諦めないで頑張ってくださいね!


  *  *  *


――さて。(一息ついて)
この後の文章ですが、一週間前に書いてあったものを消して、今日書き直しています。
元々書いてあったことを要約すると「デビュー作が売れないと困るので是非みなさん懐にあるジャパンマネーで処女作を買ってください処女なので」という主旨の面白可笑しい文章だったのですが、そういうことを言うばかりの状況でもなくなってしまったので、少しだけ真面目なことを書くことにします。


絶望について考えています。
この世界には時々、人知や想像を超えたような悲しいことやつらいことが起こってしまうようです。
正直、ここ数日この国で起こっている出来事は、トロルの化け物みたいに僕の五臓六腑を内側からぶん殴ってきていて、自分の中で現実がフィクションを超えてしまったというか、無力さに打ちのめされるというか、こんな時に自分は小説を書いてる場合なのかと自問したりと、頭ん中ぐちゃぐちゃになってそれはそれは酷い精神状態でした。


でも、ですよ。


僕はそんな時、自分が今までどうやって生きてきたかを思い返すのです。
もちろん今回みたいな事態に比べたらてんで甘いんですが、僕個人でも煮詰まって、どうしようもなくて、苦しくて、生きることを諦めそうになったこともあった。
そんな時、僕を救ってくれたのはいつも先人の創作物でした。
小説。音楽。ゲーム。そういうものに感動して、誰かの新作が出るからそれまで生きていたくなる。
希望なんて、そんなもんでいいんです。
そんなもんが強いんです。
腹は膨れなくても、心を満たすことで誰かの強さになれる。
今すぐは力になれなくても、未来を信じさせることができる。
だから、どんなに酷い現実があったとしても、「作家」がそこにいる意味があるんだと思います。


今の僕にできること
誰かのためにできること。
約束します。
僕はきっと誰かの生きる力添えになるような、めちゃめちゃ面白い小説を書きます。
魂を込めて書いていきます。今すぐには理想に届かなくても、芸術の力を信じます。
誰かのために書き続けること、それが自分にとっての創作への恩返しで、同じように誰かにとってのそういう作家になりたいと願っています。
だから、今くじけそうな全ての人はどうか志を強く持って生きてください。
テレビは苛立つほどに絶望的な報道しかしなくて、停電も続いて、都心は買い占めでパニックみたいになっていて、ストレスや精神状態が極限に近い方もいると思います。
でも被災地に限らず日本全国で、これからの未来に僕の本の発売日を楽しみに強く生きてくれる人がいたら僕は嬉しいです。
できれば募金もしようね。僕もする。


ちなみに、7月に出版予定ということは現在改稿作業の真っ最中でありまして(別名、修羅場なう)、相当量の改稿があるためおそらく出版時には若干タイトルも変わりそうなのですが、小説の大筋を三行くらいで説明しますと

「僕のお腹の中のサナダムシが実は美少女だったよ!」
「うわ、なんか飛び出してきた! すっごいイチャイチャしてくるよ!」
「俺の寄生虫がこんなに可愛いわけがない」

というような内容のラブコメとなっております。


え? ううん、全然グロくないよ。萌える萌える。たぶん可愛いイラストも付くし。
ダイヤモンドみたいにキラキラしてるよ。心根的な意味でもね。
でも、ちょっとだけ尖ってる……かな?(照///)
ま、とにかくタイトルは変わってもたぶんラノベ史上初の寄生虫擬人化萌えラノベというので発売されたらすぐ解ると思いますので、どんな内容か興味を惹かれたり面白そうだと思ってくださった方がいらっしゃいましたら、いずれお手にとって頂けたら幸いです。
(それにしても、このコンセプトでゴーサインの出るガガガ文庫様は最高すぎるぜ……。そんなことからも解る通り、現在ガガガ文庫はちょっと余所では味わえない最先端のラノベばかり揃っているアゲアゲのレーベルになっていると思うので、是非この機に皆様も色々な作品を応援いただくと楽しいかと思われます。盛り上げよう! ガガガ文庫!)


なお、ブログでの続報やTwitterをチェックしていただければ、今後詳細などが決まりましたらお伝えできると思います。
「ああ、あの作家ならデビュー前から知ってたよ」と今後でかい面が出来るチャンスは今だけ!(満たせ! 君の自尊心!)
どうも長々とすいませんでした。
それでは、まずは改稿作業がんばります!