とくに覇気もなく生きている。面白くもなく最近観た映画の簡単な感想だけ書く。
バーン・アフター・リーディング/コーエン兄弟
クルーニーやブラピが出ていようが、いつものコーエン兄弟。
それも『ノーカントリー』でなく『ファーゴ』あたりの。
なので物語は起伏があるわけでも驚愕の展開になるでもなくダラダラと爆笑できないけどニヤニヤできる沸点の低いブラックジョークの連続で続いていく。
従って大スター競演による愉快なコメディを期待して行った人にとっては糞映画以外の何者でもないしあの宣伝は詐欺だ。ただコーエン兄弟に耐性があった自分はまあなんとなく退屈せずに観ることができた。まあゆるく観るにはいいんじゃないでしょうかね。ただ他の映画を押しのけてまで1800円で観る価値は、ないかなあ……。
スラムドッグ$ミリオネア/ダニー・ボイル
なんでも運命で片付けるのはどうかと思ったがエンタテインメントとしては全然ありだし面白かった。
インドの光景は圧巻と言うよりない。「ミリオネア」という番組ありきで完全に作られているというのはなんか面白おかしい。
ダニー・ボイルはまあトレスポと比べてしまうのは俺の中でトレスポが神すぎるだけなのだがあのテンションは流石にないまでもそこそこの疾走感はある。少年期とかほとんどのシーンで走ってたんじゃないだろうか。ダニー・ボイル×疾走×テクノっぽい音楽はガチでイくしかない。
ラストのダンスで、死んだ人まで含め全キャラ出てきてたら無条件で誉めるしかなかっただろうな。
あと2000万の問題簡単すぎだろ、あれ。
ミスト/フランク・ダラボン
映画として作りが上手すぎてラストがあまりにひどい。いい意味で。「酷い」ではなく、「非道い」。
ダラボン巧者すぎる。どうなれば観る側の気持ちを煽れるか知り尽くしている。それだけに。
キングっぽい超展開に耐性がありつつ、後味の良さとかを求めないんだったら超お薦めである。
ブレインデッド/ピーター・ジャクソン
初見にして自分の映画ランキング10には確実に入った。
ピージャク天才すぎる。神だ。なんだこの発想は。どこからくるんだ。笑うしかない。最高じゃないか。軽く言うと、首の皮一枚な食事シーンとか好きだ。「そうだね、そこから入れても同じだね^^」とか爆笑した。というか全編すげえ。
ただまあ「ゾンビ映画」と思って観ちゃだめだ。
そしてグロ映画に耐性がない人に全くお勧めはできないのが辛いところである。
プラン9・フロム・アウタースペース/エド・ウッド
名前だけが有名すぎるエド・ウッド。「史上最低の映画」という売り文句を知って観れば何の問題もない。むしろ微笑ましい。まあ学生時代に素人の作った映画を浴びるように観てきたので耐性がつきまくってるからだろうか。
ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/ジョージ・A・ロメロ
ロメロ御大の「ゾンビ」は死ぬほど好きな映画なのですが、これも、匹敵するという意見は解った。限定状況の中でゾンビというモチーフを使って「人間」を描く、これがロメロさんのゾンビ映画よね。
ただ、個人的な好みでは密室での人間模様を描いた「ナイト・オブ〜」より、「ゾンビ」の方が、終末感、スーパーマーケットのパラダイス加減、ユーモアなど、どうしてもあの作品が好きなんだ。男の子の夢なんだ。あの映画は死ぬまでに何回も見返すのだろうな。あるいはゾンビになってもな。