第十三回萌理賞・小説部門投稿作品 -『円環面』

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そういえば第十三回萌理賞とか出してた。
前作『サロメの恋人』(http://d.hatena.ne.jp/sunagi/20070727/1185566017)の続編となっております。

『円環面』


花火部が発射したロケット花火の残骸が、皸を纏い校舎に埋まっている。
僕は、教室の後ろ、窓から月光が差し込む場所に、背負ってきたリュックと彼女の四分の一身を下ろし座り込んだ。
人気の無い深夜の学校。
明日からはこの教室も萌理学園の生徒で埋まるのだろう。
僕らは、ただじっと寄り添い、空気が動くと命が消えてしまう灯火のように佇んでいた。
厳かに、夏が口を開いた。
「来年逢う時は、三年生だね」
「……うん。夏って、消えてる時はどんな気分なの?」
「死んでるのと、同じ。だから、今年目覚めて、去年と同じように君が居てくれた時は、嬉しかったよ」
そして目を伏せて、
「みんなが歩いてる人生を、私は点線で歩いてるの。だから、交わっても、一瞬」
眉毛の端をそっと下げた。
「夏、いいこと教えてあげる」
彼女を抱く手にぐっと力を込める。
「僕らの人生は、大きな曲線なんだ。離れずに、ずっと廻ってる」
啜り泣きを抑えようとする声が、震えた。
「だから、また還ってくる。その時には、そばにいるよ」
「うん」
時計の針が0時を廻った。
僕の腕の中から、ふっと重みが消えた。

前作の続きだから、まあこんなもんかなという惰性だけで書いているのが見てとれる。
あんまり誉めるべき点が見つからない。
無理矢理完結させて大蛇足。キャラの良さが壊れた。やめときゃよかった。
良い話が書けてよかったという思い出をレイプされた。セルフレイプ。


というかシリアスな文調に飽きた。
ユーモアの無い、こういうな作品は続けてやると鮮度が落ちるし味が薄くなる。
自己韜晦しなきゃ。心の襞を覆い隠さなきゃ。
きちんと韜晦してないと、見捨てられるんじゃないかと怖くて仕方ない人なので次はもっとギャグ寄りにする。
はてすたが殆ど付いてないのも多分そのせいだ。誰も僕の心の悩みを投影した純文学もどきなんて読みたくないんだ。
かわいくてぼいんぼいんな女の子が出てりゃそれでいいんだ。嘘です。かわいいは正義