ケモノヅメ第一話、第二話

wowowで放送中、湯浅政明監督の「ケモノヅメ」の
第一話と第二話を録画してあったのを見た。

湯浅監督の知名度が現在どの程度あるのか解らないので一応説明しておくと、
湯浅政明は「クレヨンしんちゃん」シリーズに関わり、「最終兵器」として
紹介されていたが、映画「MINDGAME」で先にブレイクしてしまった感のある
アニメーターである。

世界を斜視したというか、建物自体がピサの斜塔のように斜めに傾いているように見える
作画は、独特の「湯浅作画」と呼ばれる。

そんな訳で、湯浅作品は何かとその作画の構図や、特徴のある原画に
注目が集まりがちなのだが、今回ケモノヅメを2話まで見た感想を述べる。

……

第2話「から」すっげー面白い!

正直、第1話を見て、「作画先行アニメなのかな」と思ってしまった。
クレしん」「MINDGAME」などの過去作を見て解るように、
湯浅監督で原作付きではない作品は「ケモノヅメ」が初めてである。
従って、湯浅政明の「画力」ではなく、「ストーリー力」「構成力」は未知数であった故、
どんなもんなのだろう、と実力を計るように構えながら視聴していた。

その結果、「話の展開が解りづらい」「説明台詞多すぎ、引き込まれない」等の感想を抱き、
これでは湯浅が映画「クレしん」やったとしても原恵一には及ばないかも、
やはり原恵一の穴は埋まらないのか、と少し絶望的な気分になった。

だが、そういう意味で、大して期待せずに見た第二話に期待を裏切られたのである。
話の展開がスピーディーになっている! ってか、面白い!
久しぶりに、息もつけずにテレビにのめり込んで見てしまった。

まるで、全四話くらいのうちの第二話なのではないかと思ってしまったほどの展開の早さである。(ちなみに全十三話)
アクションシーンは勿論のこと、手に汗握るサスペンス(後半の送別会での駆け引きなど)も出来ている。
後半に繋がるミステリー(親父を殺した犯人は誰か)、ラブロマンス(手すりに足だけかけてのキスシーンは斬新で美しかった)の要素も含み、「クレしん」スタッフならではのギャグもいける。(「二度見したよ」、など)

オリジナル作品の為、掲示板でネタバレを喰らう心配もない。
これは、今後に期待が持てる、というか久しぶりに先の展開が気になるアニメである。