『サマーウォーズ』を見た。心の動きを綴る。(後半ネタバレあり)

良かったー! これは映画館に観に行くべきです。
この映画がヒットしないようだと日本のアニメ映画はダメでしょう。
ただ、素晴らしい作品だったことに異論はないのですが、この映画をネタバレ込みで語るとしたら、「百点満点」でした、と言えないのも個人的な感想として事実であり、ネタバレ部ではその辺も語っていこうと思うのでしたがって絶賛記事しか見たくない人はお引き返しください。
まあ、これから観るつもりで、観てない人に申し上げたいことは一つです。


テレビCMを見るな。もしくは忘れろ。


なんだよあの日テレマネーで大量に流してるCM。いいとこ全部流しちゃってるじゃねえか。ポニョとは違って脚本がちゃんとしてる映画なんだから(なにこの暴言)後半の内容が解るレベルで予告作っちゃだめだろ。


ということで、まだ観てない方は、とりあえず観て損はない映画ですので、情報仕入れずに観に行きましょう。


では以下からネタバレ感想です。


<ここよりネタバレ感想>
まず、飛び抜けて良かった点から。
これはもう、ヱヴァ破の時のたまごまごさんの感想(ヱヴァ破の感想を3文字で書くぜ - たまごまごごはん)を引き合いにして語ることもできます。一言で示される。すなわち、


カズマアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
カズマ!!! カズマ! カズマ! カズマカズマ!!!
カズマカズマカズマカズマ うわあああああああ!!!!!!!


そんな感じです。
とにかく、あのヒロインには微塵も萌えなかった。
上映中、ずっと僕の鑑賞の視点はカズマかわいいよカズマだけで構成され、画面のどこかに映っていないか常に探しているという有様でした。


心の動きで見ると、こうです。


<リアルタイム感想>

なんだよこのヒロイン、騙しやがっておまけにおじさんに色目使うとか……

可愛い娘出たーーーーーーー!

ボーイッシュひきこもりパソコンオタク半目髪隠れツンツンって
俺の超 ド 真ん中ストライク なんで す  が!!!

真ヒロインの爆誕やーーーーーーーー!!!!
(この時点で、最終的に主人公に恋しちゃうけどあっちはエンディングでヒロインとくっついちゃって寂しげな表情をするこの子のシーンまで浮かんできて萌えは最高潮に達する)

はぁはぁ名前わからないけどこの子可愛すぎて
もうこの子しか見えないお…… あのタンクトップからはみ出そうな青春を追いかけたいお……

キングカズマ……アバターは男なのか……この性を否定する感じ……かわいいお……

僕っ娘なのか……それもアリだな……

え? 本当に男なの?

男……(´・ω・`)

いや……男で何が悪い?

カズマたんかわいいお! なんでこんなえろいんだ! もうこれだけえろいなら男の子でもいいお!( ^∀^)

きっと最後で「お前、女だったのかよ!」オチだお!

……男子中学生の制服着ちゃった……

そんな楽しい2時間だったよ。


で、もちろん、先だっての予告の通り、不満点もあるわけで。
批判するっていうか、どうしても気になって満点をつけれなかったのは、脚本でどう考えても粗があったからなんですね。
いくつかありますが、順に述べるならまず、


「いくらなんでもあんなに何もかもの制御が一極集中されたシステムを作るわけないだろ……」
ということ。
それってセキュリティ的に絶対にあり得ないと思うんですけど……むしろエンジニアの方々とか何の疑問にも思わないのかしら……
っていうので、ちょっとリアリティがないなあ、と思い冒頭しばらく冷めて見てしまっていました。


そしてもう一つの疑問は、「結局、なんでケンジは指名手配されたの?」。
結局あの暗号の解読も失敗してるし、冤罪なわけです。
システムがおかしいなら、アカウントの乗っ取りぐらい容易に想像できるだろうし、いくらなんでも容疑がはっきりしないうちから未成年をあんなはっきり顔が認識できるほど全国で報道するわけない。彼があの後学校に戻ったら犯罪者呼ばわりだぞ、冤罪なのに。ということで、それもあり得ないよなあ、と。


脚本の気になった点はこの二つですかね。
それから、これは人によって短所でもあり長所でもあることなんですが、
ベタにも程がある。
この先の展開が「どうせこうなるんでしょ」と思っていた通りに何の裏切りもなく進行するので、もうちょっと意外性が欲しかった。時かけにしろ、最後まで「この状況を切り抜けるんだろう」っていうのを思わぬ方法で切り抜けた時に驚きがあった訳で。
あ、侘助おじさんがまだ活躍してないから、どうせこれから帰ってきてなんかあれの修正プログラムみたいの作るんだろうなー、
と思ってたら本当にそうなったりしたしね。


おばあちゃんを殺すことによって、家族を団結させるなんてのも、それはもうベッタベタにそうなるだろうなっていう展開で、どうも、それは脚本的に安易すぎないかね、と思わなくもなかった。
人によっては、ベタが見たい、むしろベタしか見たくないって人もいるだろうし、まあ僕も基本的にベタ好きなんだけど、やっぱり「基本ベタ+ほんの少しの意外性」、がある作品の方がどうしても評価が高くなってしまうのはしょうがないことだと思います。


あと花札勝負ってのも面白かったけど、花札って麻雀とかと違って運の要素がほとんどだと思ってるから、それで連続して勝てたり全財産をベットできちゃったりとかっていうのはナイなあと思った。
ましてや、我々は物語の冒頭で、侘助おじさんに花札でボロ負けするヒロインを見てるわけですから、そんなやつに未来を託したくないなあ、と思ってしまうわけですよ。しかも萌えないし。


と、なんだか悪い点ばかり連ねてしまいましたが、逆に言えばそれ以外は完璧に良かったのです。CGの迫力とか、巨大化したときのラブマシーンの動きとか、大画面で見てナンボなので、本当に素晴らしい。
なにより、カズマの可愛さだけで僕はあと最低一度は観に行くつもりでいます。


本当、カズマの可愛さは異常だよなあ。ショタ好きとかってことじゃなくて、本当にエロいんだ……。声も可愛すぎるんだ……。



貞本画だとぜんぜんやんちゃ男の子なんですけどね。



いや、アニメスタッフ悪ノリしすぎだって……おかしいだろ……女の子だろ……かわいすぎるだろ……