Self-Reference ENGINE/円城塔

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

日本SF業界はここ数年でかつて無い勃興を迎えていると言います。
これは要チェックという本を図書館にいくつか予約してて、最初に来たのがこの本でした。
真っ黄色の表紙が電車で読むのに、萌え絵より恥ずかしいんですが!


ええー、ちょっと凄い本過ぎたので何回か書き直すかも。

これは超ハードSF。まあSFと言っても、宇宙人とかは出てきませんが。
テーマは、「巨大知性体」と呼ばれる存在(コンピューター)が人間より優位にありつつも、まあいろいろな事が起きて、過去と未来がめっちゃくちゃに攪拌され……と、そんな一本の筋の通った設定に即した短編作品が、シンメトリ構造を用いて丁寧に配列されます。
私は、この作品に『最果てのイマ』に近しいものを感じました。
というよりも、『最果てのイマ 戦争編』ですが。


時系列の狂い。改竄され、意味の無い過去。
巨大知性体が更に巨大な超越知性隊の侵攻を受ける。
これらの小物語が、低い温度で、淡々とこなされていきます。


そして、扱っているものは自我同一性が結構重要って、これイーガンっぽいじゃないか!
ソリッドな文体は、パラニュークにも通ずる。
そして、『最果てのイマ 戦争編』みたいなんだぜ!
それは好きやー。文章も異常に上手なので読み終わるスピード自体も速い。
しかしとにかく難解。100%理解するには時間がかかる、しかし理解できないこともなさそう。
という感じ。面白いのは否定しない。
とりあえず買って、ちゃんと読もうと思いました。