2008-03-06 クグツ 不定形 彼女は、笑えなくなってもいいわ、と笑った。 僕はあなたの、表層に浮かんだ欺瞞を、いくつでも撫ぜることができる。 どこまでも小さな、 小さな、 傀儡。 僕を救ってくれなかったその喉輪を土星の輪のように取り巻いて、紫色の線が走っている。 ここはまだ無重力で、涙ぐらいは球形を描くことも許されているのかもしれない。 だから。 引かれて落ちろ。 僕の欠片。 可能な限り、センチメンタルに。 もう笑わない彼女に、幾何かの鎮魂歌を。