著作権保護期間延長に反対します

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毎年年が明ける度に少しだけ嬉しいのは、青空文庫のラインナップが
年々増えていくこと。


2007年1月1日を持って著作権死後50年が切れ解禁された作家の中には、
かの高村光太郎氏もいます。早速代表作が次々アップされてて驚愕。
みんないつでも智恵子さんに会えるよ。(なんて煽りだ)


今年解禁された作品もいくつか読んだのだけれど、中でも佐藤垢石氏の「河童酒宴」が面白かった。
http://www.aozora.gr.jp/cards/001248/card46517.html
自分は無識にして初めて聞く作家さんだったのだけれど、
随筆という体裁を取りながら内容は幻想小説としか思えなくて、
最後まで狐につままれた感のある読後が何とも言えず心地良い。
今度底本の「垢石傑作選集 綺談篇」を図書館で借りてこよう。


それにしてもこういう出会いがあるから、青空文庫は大好きです。
従って「やや最果てのブログ」は著作権保護期間の延長を反対しています。
そもそも死後の著作権なんて遺産を食い物にする遺族の為だけの法律で、
孫の子の世代まで働かなくても良いように銭をください、なんて虫の良すぎる話っつうんだ。
欧米が70年なのは、要するに「ディズニー」の権利が使われないためだけで、
それが近づいたらまた延ばすんじゃねえかと思ってるんですがね。
ロミオ作品にも関わりの深い泉鏡花折口信夫の作品が自宅で読めなくなったらほんと困る。
僕の大好きな岡本綺堂の「半七捕物帖」ですら本屋じゃなかなか見かけないのに!
それにしても今気付いたけど鏡花と綺堂って生年と没年がほとんど変わらないんですね。
なんつうか、すげえなあ。