2007-09-05 セミメロンの憂懼 不定形 いつ朝が来たんですか 蝉が青い鱗を乗せていたので頭から囓るとメロンの味がしたので 若者たちの間でこの「セミメロン」は限りない珍味としてシブヤを席捲し ご臨終! それはただの蝉です 舌の裏側で絶望が溶けるよ 悲鳴と鮮血は綺麗な音楽の 強いキックスが描く光彩 そのまま中空へ昇って虚飾が消えない 君が 君が 幻灯の脳漿に君がいたらなあ! 血管の裏側から掬い上げて 目蓋を被せて閉じ込めておく 蝉は苦いです たすけて