パキシルはわるいこじゃない

はてブで「これはひどい」エントリを見つけて、あまりにも激昂したので(トラックバックすら送りたくないのでh抜くよ。全文引用するから問題ないよ)


あちら側とこちら側の日常: タミフルより怖い抗うつ剤バキシル
ttp://kyounosinbun.cocolog-nifty.com/syasetu/2007/06/post_34e8.html


タイトルからしてひどい。薬の名前間違えてる! 「バキ」じゃなくて「パキ」ですよ!!
何その地上最強の生物の息子!
そしてこのエントリの、何処をとっても「おいおい」とツッコミたくなる誤謬と偏見!(これが釣りだったら釣られてますけどね!)
あんまりにトンデモ記事だったから一行一行反駁してやる。

売り上げ第一位の抗うつ薬パキシルの注意書きには、
自殺を引き起こす恐れあり・敵意(攻撃性、敵対的行為、怒り等)と明記されているそうです。
副作用が今ひとつはっきりしないタミフルよりかなり要注意な薬です。

確率の問題を無視して、「副作用に何が起きるか」、だけで危険視してるのがひどい。
どう考えても何が起こるかはっきりしない薬の方が不安だと思うのだが。

ストレス社会になり、日本でも心療内科とか精神科にかかることも何も珍しいことではなくなりました。
しかし、うつ状態の人まで、鬱病として、簡単に薬を渡してしまう医者が多いのもまた事実のようです。

精神科の臨床ではとりあえず副作用の少ないSSRIの投薬は基本なのですが

心療内科と、精神科は実は、医療としての患者の受け持ちが全く異なります。
一般には、あまり違わないように思っている人が多いですが、ちょっとした鬱症状で、精神科にかかるというのは実は間違いです。
ものすごくおおざっぱに言うと
心療内科→カウンセリングで治療
精神科 →投薬治療(カウンセリングで治らない病気)
という感じです。
ただこのカウンセリングで治すというのは、かなり高度な医療技術というか、医者の力が必要なため、安易な投薬治療に走りがちです。
自分が、「うつかな?」と思って病院に行ったときに、あまり話もきかず、いきなり薬を出してくる医者がいれば、ちょっと警戒した方がいいでしょう。
うつ状態のときは、カウンセリングをすればなおるものです。それを、薬に頼るというのは、それだけの技術と言うことでしょうね。

えーと…… 何この区分け……
 うつ状態のときは、カウンセリングをすればなおるものです
あっ、そう…… カウンセリングさえ広まれば世界からうつ状態の人はいなくなるのね……
なんて素敵な世界! ブラボー!
 薬に頼るというのは、それだけの技術
投薬治療をどれだけ馬鹿にしてるのかと。
どこの吉村医院(帝王切開は泥棒の始まりだ! オーガニック自然出産マンセー!)ですか?
そして次の段落への飛躍がすごい。

福島の母親首切り殺人の犯人の少年も、このバシキルを医者から渡され服用されていたと言いますから、これも薬害ではないかと個人的には思います。
最近の、おかしいな?と思う事件の何%は、こういった向精神薬による副作用があるのではないかと、危惧しています。

うわ、薬害認定しちゃった! しかも凶悪事件の数パーセントに上昇しました!
第一隔壁突破! だめです、侵入止められません!
しかも間違いが尚更ひどくなってる!
「バシキル」だって! モンスターを遠くへ飛ばせそうな呪文ですね!


いやあ。
メンタルがヘルシーな人だと言うことを自覚してて、それでも他人に少しでも迷惑をかけないように日々頑張ってる人間の気持ちを踏みにじるエントリですね!
パキは薬価高いのと、グラ糞(製薬会社)の営業のお陰で沢山処方されてるというのもあるのですが、それでも悪い子じゃないよ。
それにしても個人攻撃とかじゃなくて、偏見を助長されたりする方が、腹立つなあ。
でもこのブログ、よく見たらサイドバーの関連リンクが全部親鸞会なのでこわい。本当にこれ釣りなんじゃないか?
この記事に食いついてきた人に入信を薦めてくるんじゃないか?
こ、こわい。こ、こっちこないで!