手塚治虫(目標)全作品レビュー vol.1

ニュー速クオリティ:手塚治虫最強の名作決定戦
http://news4vip.livedoor.biz/archives/50787883.html


数時間でこれだけレスが伸びるということに手塚先生のご威光が伺えます。

2ちゃん内で人気なのは、やはり
火の鳥』『ブラックジャック』『アドルフに告ぐ』あたり。

僕も手塚作品大好きなんで、便乗して既読作品についての想いの丈を語ります。
こういう形でレビューを続けていって、いつか手塚全作品網羅できたらいいなあ。
なのでこの企画は順不同で長い目で続けていきます。
ということで第一回、まずは上記作品から。


ブラックジャック
必読も超えて、必携。ほぼ全話が傑作。
というか、ブラックジャックを愛しています。
一晩話していいと言われれば、
細かいブラックジャックの各話ごとのランク付けまでやります(笑)


火の鳥
やや各話ごとのバラつきが大きいかも。
しかし、「羽衣編」なんかは、手塚史上で最も実験作と言える作品であるし、
手塚先生にとっても「代表作」というよりは「ライフワーク」だったんだろうな、という感覚がします。
「未来編」「太陽編」は読んでて震えが来るほどでした。傑作!


アドルフに告ぐ
手塚先生のルポ路線、というか綿密な取材に基づいて描かれた作品の中で紛うことなき最高傑作!
世界史モノであり、サスペンスであり、大河ドラマであり、民族紛争問題に踏み込んだ社会作品であり、
レイプと精通に溢れた作品でもあります(笑)
全五巻。手塚作品の中でも最も綺麗に纏まっている作品の一つではないかな。


こっから少しマニアックに行くよ。


七色いんこ
何故これが出てこない!!
宝塚育ちの手塚先生は、演劇に関しても並ならぬ知識をお持ちであります。
そんな先生の演劇好きが高じて作られたこの作品。ブラックジャック形式の一話完結作品なんですが、
ラストの展開を除けば、ブラックジャックに比肩する隠れた大名作なのではないかと踏んでおります。
後半から「ホンネ」というキャラが若干うざくなってくるのがどうかと思っていたんですが、それについても
手塚先生はインタビューで「ブラックジャックのような完璧超人に疑問を抱いていた」らしいので(ソース忘却)
まあ仕方ないのかな。しかし名作です。


きりひと賛歌
獣化という視点でみれば『火の鳥 太陽編』の原型になり、医療モノということで言えば『ブラックジャック』の
原型であるとも言える作品です。途中どう考えても辻褄が合わなくなってきたり、
脇役の一人が猛スピードで走ってくるトラックと会話する、なんて奇妙なシーンもあります(笑)
が、それでも手塚先生の訴えているテーマは相当重篤なものです。惜しい! という感じ。


奇子
エローース!! やべー!! これは老若男女ハアハアものですよ(笑)
終盤の展開が風呂敷広げすぎて畳めなかった(まあ手塚作品にはこういうことは屡々あるのですが)
感は否めないんですが、それでも近親相姦ネタ、地方の「家」ネタ含め、現在でも良く扱われるそういうテーマでも
この作品に遠く及んでない作品は遙かに多いです。そういうのを読むくらいなら『奇子』を読め!!


『やけっぱちのマリア』
これぞ手塚流性教育!!
子供たちに堂々と「ダッチワイフ」で身体の仕組みを教える問題作!!
現代ヤングアニマル連載中『ユリア100式』の偉大なご先祖様か(笑)