傑作コマンドテキストADV『Type Help』感想(後半ネタバレ考察&クリアしたけどよくわからなかった人向け解説)
Xで話題になっていた『Type Help』というゲームをクリアしました。
こちらなんと、昔のパソコンゲームのように絵や音楽のない「テキスト」だけで表現される「コマンド入力」アドベンチャー。

作者のWilliam Rousさんは本ゲームのインスパイア元に「Return of the Obra Dinn」や「Her Story」などを挙げていて、どっちも大好きな僕としては「えー、それほんとにテキストだけで表現できるー?」と半信半疑で始めたんですが……。
ほんとだった! 確かにテキストだけなのにそれらのゲームに近い感覚がして、そしてなにより……めちゃめちゃ面白かった!
個人的に、現時点でマイGOTY候補に食い込むぐらいの傑作だと思っています。
しかも本作、ブラウザ上で遊べて、無料!! 日本語にも対応済です!(翻訳してくださったフマノさん、ありがとうございます!) こんなことがあっていいんですか!?
ブラウザゲーといいつつ、セーブ機能もあってプレイ時間は10時間以上のガッツリボリューム+なかなか歯応えのある難易度なのも嬉しかったです。
本当に無料でいいんですか?(2回目) ありがとうございます!
ということで、上記のゲームや、色々読んだり考えたりするテキストアドベンチャーが好きな人はぜひ!
ネタバレ踏む前にプレイしてみてください! おすすめです!
ゲーム「Blue Prince」感想(途中からネタバレ)
海外のレビューサイトやらでメタスコア92点だとかGOTYだとか言われており、とても評価の高いローグライク+謎解きADVゲーム『Blue Prince』をクリア(現時点でのエンドコンテンツまで)しました。
Steamでは定価3500円ですがゲームパスで遊び放題。たすかる。
ちなみにこの『Blue Prince』は対応言語が英語のみ、日本語非対応です。
しかも「英語」そのものが謎解きに絡んでくるため、今後も他言語に翻訳されることはないだろうと予測されます。
なので、自分の英語基礎力に加えて、「PCOT」という翻訳ツールを使ってプレイしました。使い方に関してはこちらのページが参考になりました。
筆記体とか、普通なら読むのすらしんどかったりしたのもあったけど、PCOT+Geminiの力でなんとかなったかな……!という感じ。サンキュー文明。
それで、感想なんですが……
このゲーム、普通の人がいったん「クリア」と呼ぶだろう地点があり、そこまでは26時間ぐらいで到達したのですが、その時点での感想は「うーん、めんどいところもあったけど斬新で面白いゲームだった……かな?」って感じでした。
ここまでで満足するお客さんもたくさんいるでしょう。
おそらく、海外レビューでも少なくない人がここまででプレイをやめてレビューしてるんじゃないかと思われます。
ただ、クリア後の「謎」を全部解き明かそうとした時、このゲームはとてつもない沼に変貌しました。牙、剥きすぎ。人、選びすぎ。「こ、これがTLで騒がれてたBlue Princeか~」という感じでした。
僕もXでたくさんフォローさせていただいていますが、いわゆる「ヤバパズル」界隈というものがネットには存在し、明らかにその層向けに作られているゲームです。
比較されうるゲームの中では、過去このブログでも取り上げた『Void Stranger』に匹敵、いやそれを超える「ヤバパズルゲーム」だと感じました。
ちなみに、エンドコンテンツの底の底まで僕が到達した時のプレイ時間は120時間程度でした。あれ、26時間でいったんクリアしたよな? クリアしてからまた100時間ぐらいかかるってどういうこと? そう、通常クリアはただのチュートリアルだったのです。
Outer Wildsをプレイした後にVoid Strangerをプレイした僕=「Outer Wildsってまだ優しかったんだなあ」
Void Strangerをプレイした後にBlue Princeをプレイした僕=「Void Strangerってまだ優しかったんだなあ」
Blue Princeにおけるヤバパズルの何がヤバい?と問われると、プレイヤーに要求してくることがヤバい。しかも物量もバリエーションもヤバい。それを解きたいタイミングで解くこともできない。
Blue Princeの終盤、僕はガイアvsシコルスキー戦のシコルスキーのように「許してくれェェッ~~~! オレの負けだッ~~!」と赦しを請うしかありませんでした。

Blue Princeを遊ぶぼく(引用:板垣恵介『バキ』18巻154話より)
誤解のないように言っておくと、楽しんではいるんですよ、ヤバパズルを。漆黒の意思を持ったパズルゲームは、未熟な俺を聖なる領域に高めてくれるから……。(これはジョジョ7部のリンゴォ・ロードアゲイン)
ということで、トータルな感想を言えば、個人的にはロアの読み味や読後感はVoid Strangerの方が好きではあったんですが、「ヤバパズル」最前線、ヤリ過ぎてるゲームの味を味わったという点で、とても希有な体験をさせていただいた、という感じです。
普通の人は通常クリアでやめてもいいと思います。でも……Void Strangerを楽しんだ人にここまで言わせるヤバパズル気にならない? 気になるならやってもいいかもね(暗黒微笑)
ここから下は、エンドコンテンツまで到達した人に向けて、ネタバレで好きだったところとか泣き言とかの感想です。
(以下から全部ネタバレです)
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ゲーム 「Until Then」 感想(途中からネタバレ)
Until Then
開発:Polychroma Games
パブリッシャー:Maximum Entertainment
定価:2300円

ゲーム『Until Then』をクリアしました。16時間弱。
基本はドット絵2DのADVゲーム。制作はフィリピンのゲーム会社。
最近だと『A Space for the Unbound 心に咲く花』とか、インディーでもこの手のジャンルが増えてきてる印象ですね。あれはインドネシア産でしたが。
本作はフィリピンの男子高校生として「裁定」という大きな事件が起きた世界で友達と日常を送りながら、不思議な出来事やらに向き合っていくというストーリー。
ゲーム性はほぼ一本道ADV(ミニゲームはちょいちょい挟まれるけどストーリーに関係ないミニゲーム)なため、ゲームという媒体で表現されるインタラクティブストーリー、ぐらいの感覚でプレイした方がいいかも。
それでクリアした感想ですが……サムズアップかダウンかで言うとサムズアップで、やってよかった! とは思いつつも、不満点もちょいちょいはあるため年間ベストとかまではいかないって感じです。
いいところで真っ先に挙がるのは演出。マジでいい。
横スクロールとはいいつつ、結構な頻度でコミカルなカットが入ったりして、見ているだけで楽しいしキャラクターに愛着が湧く。


セリフも全部フキダシなので日本の漫画ですね、もう。
また、作中でチャットやSNSが出てくるのですが、チャットの文章を「書いて消したり」することで表現される葛藤とか、友達に「いいね」を押すことでセリフが変わったりとか、SNSありきの高校生の青春が疑似体験できるのもいい。
そういう意味では、コントローラーで遊ぶよりキーボードとマウスで操作した方がいいかも。

一方、ゲームを「演出」に全振りしているため、ゲームとしてのテンポはやや悪いかもしれません。歩く速度は遅いし、探索でフラグを立てないと進まないし。USBを差すのに何回も裏返したりとか、表現の意図はわかるんだけどw
その辺りの不便さを表現として受け入れられて、物語が楽しみたい人にはおすすめできるかもって感じです。
あと日本語翻訳もおおむね良好、音楽も良かったです。
ということで以下、クリア後前提のネタバレありで書きます。
不満点とかも書くのでご了承を。
<<<<<ここからネタバレ>>>>>
続きを読む第3回MF文庫J evoに参加しました(短編『生存、無理です☆』セルフライナーノーツ)
MF文庫J evoというプロ作家の集まる短編コンペがありまして、砂義出雲もその第3回に参加しました。『生存、無理です☆』(正式タイトル:『生存、無理です☆ 闇川さんは地雷系のふりをしている。』)という書き下ろし新作短編が掲載されています。
作品はここから読めます。
9/30まで読者投票も受付中です。
投票ページはこちら。
この読者投票で高評価を得ることができれば長編として書籍化できます。PV数とかも関わってくるみたいなので、よろしければお読みいただいて、さらに面白ければ読者投票していただけると、一人の作家生命が強めに助かります。
よろしくお願いします!
なお、以下は本編をお読みいただいたという体で、今回の短編のセルフライナーノーツでも書きます。WEB掲載だとあとがきもないし。本編読了後に背景が気になる方だけついでに読んでください。
本作執筆のきっかけは、evo参加の打診をいただいてから手持ち企画を漁っていたことに始まるわけですが、ふと、自分の中でくすぶっていたメンタルヘルス題材の作品を書きたいという気持ちが湧いたことにあります。
時代的にも、ニーディーガールなんちゃらみたいなゲームも売れたし、そろそろ行けるんじゃない、機熟? みたいな。evoなら割と尖った企画でも通るらしいし。
そもそも田中ロミオ先生で育ってsyrup16gをこよなく愛する作家がメンタルヘルス問題系女子書きたくない瞬間があったと思うか?
本当のところ『隣ダ天』でも割と本気でヒロインにトー横でダベってる設定を提案していたのは内緒だ。
そんなわけで最初に提出した企画書は『クラスメイト全員が病んでる教室で僕と闇川さんだけが病んでるふりをしている』という感じで、今よりも学園要素とメンヘラ要素が強いものでした。隔離病棟みたいな教室でフェイクメンヘラして生きづらさを感じている男女の葛藤がメイン。
それで、実際に軽い初稿まで書いてはみたんですが……
まあ、重くなりすぎたんですわな。
今公開されてるやつの数倍ぐらい、キャラクターの病状も、人数も、作中で起きる事件も、帰結もヘビーになってしまいました。闇がどろどろ出ちゃいました☆
さすがにこれは掲載きついかも……という話になって、大胆に手直しして作ったのがほぼ現在の『生存、無理です☆』になります。
まず設定を高校のクラスじゃなくてコンカフェとかにして登場人物を数人に整理。病状も緩和。(みんなが楽しく読む小説にはハムみたいな腕の女子は出ない!)ヒロインもできるだけ地雷系女子の可愛いとこだけ抽出しました。
結果的として、不特定多数の人が読んで不快にならないならこのあたりなのかなーと納得しているのでよかったです。
『生存、無理です☆』の根底にあるメッセージは、生きづらさを抱える人へのエール(とにかく居場所を見つけて生き延びようぜ)であると同時に、「つらさというものは人それぞれなのだから、どんな人の死にたみも軽視されるべきではない」という考えでもあります。
なので、学園設定からコンカフェ設定になったことで学生以外のキャラも入れられたのはよかった。
四十代無職くん周りのこの辺の台詞だいぶ好き。

「しにたみ吐き出す~!」
弱者男性の救いがここにあるよ。
ここ書けてすごいよかったなと思った。
個人的にはタイトル『生存、無理です☆』もわりと気に入ってます。主観によって現れる生きづらさをユーモアで乗り越える感じで。
ということで、もしevoで優勝できなくてもまあ僕しか書けないものは書けたと思うのでよかったな~と言いながら、もっと書きたい気持ちももちろんあるので投票してくれると大変嬉しいですね。よろしゃす!
あと本作とは関係ないのですが、今拙作『天網炎上カグツチ』の10周年記念短編というものを個人的にカクヨムで連載してるところなんですが、カグツチは書く時にいつもデビルマンを読んだりして人間のことが十分嫌いになってから書くので筆がとても重くなります。そんなわけでちょっと止まってますが、自分のペースで完成させたらそれはそれで改めてブログ記事書くのでよろしくお願いします……。
それでは、また。
『Void Stranger』深淵に挑むための攻略ガイド・ヒント(ネタバレ配慮済み)
ゲーム『Void Stranger』についての日本語攻略ガイド・ヒントです。過去に書いたゲーム紹介記事はこちら。
(本記事はSteamコミュニティにあるこちらの英語攻略ガイドの構成のみ執筆の参考にさせていただきました)

『Void Stranger』は、何も事前情報を入れず・ノーヒントでクリアできることが体験としてはもちろん理想的ではあります。とはいえ、洞察力・忍耐力・パズル得意度・可処分時間などは人それぞれです。また、全体の難易度もかなり高いゲームです。
個人的には、ほどよく苦痛を感じることはこのゲームに必要な設計だと思いますが、難し「すぎる」や、どうすればいいかわからない、と感じた人は遠慮なく多少のヒントに頼ってもいいんじゃないかな?とも考えています。
大丈夫、このゲームの魅力や硬度はたぶんヒントをいくらか見たぐらいじゃ毀損されません。そんな生温いゲームじゃないから。
この記事はそんな人のために、ストーリーのネタバレには極力触れず、ゲームの進行度合いに合わせて、本文折りたたみ式で進行ガイド・ヒント・やった方がいいことなどをまとめたものになります。各自で進行状況を確認しながら、文中の「▼クリックで展開」を開いて読み進めてください。願わくばこの記事が、Voidを探索する新たなStrangerたちの助けになりますように。Voidの向こうで待っています。
また、ゲームのプレイには例によってVoid Stranger非公式日本語化パッチを使用しています。*1
ゲーム全体の構成について
おおまかに、ゲーム全体の進行を大きく3段階に分けます。
(もちろん攻略順は1つではないのですが、モデルケースとして)
フェーズ1)Void Stranger Gray
フェーズ2)アフターVoid Stranger Gray
フェーズ3)グランドエンディングへの道
フェーズ1はゲームを始めてすぐ。フェーズ2は、到達すればわかると思います。フェーズ3に関しては、やや特殊な入り方になります。
それぞれのフェーズにおいて、純粋に「倉庫番パズルが解けない」場合は、リンク先のガイド(Steamコミュニティ)などを確認してください。本記事では、倉庫番部分のヒントは記載しません。
フェーズ1(英語・文章ヒント)
フェーズ2(英語・文章+画像ヒント)
フェーズ3(英語・GIFヒント)
また、以下はゲーム全体を通じたQ&Aです。必要に応じて読んでください。
フェーズ1)Void Stranger Gray
まずこのゲーム、初回プレイで死なずに迷宮の最深部まで到達する……人はほとんどいないと思います。
死ぬことはデフォルトです。死んだこと前提で話をします。
死んだ後、「続ける」なら果物を食べるように言われます。
ここで果物を食べて「Void化」すると残機が減らなくなります。
一周目のプレイは、とにかくVoid化状態でいいので最深部まで到達することをお薦めします。
途中に白樺の木があったり、生き物がいたりしたらアクションボタンで話しかけていきましょう。
そして、その先に待つ痛みを、あなたのものとして何があっても受け入れてください。
フェーズ2)アフターVoid Stranger Gray
フェーズ3)グランドエンディングへの道
おわりに、クリアしたStrangerへ
お疲れさまでした。
クリアしたもののストーリーでわからないことがある、などの場合は、手前味噌ですが弊ブログの別記事でストーリー詳解・考察をしていますので、そちらでより考察を深めてください。
あと、ストーリー考察記事でも触れていますが、実は2024年4月に追加された「エクストラステージ」というものもあります。これ単体でもDLCかよってぐらいのボリュームがあるので、物足りないあなたは是非もっと深淵に潜ってみてください。
それではまた、深淵で。もっとVoid Strangerが流行ってファンアートとかいっぱい増えたらいいなあと願いながら、筆を置きます。
『Void Stranger』クリア者向けストーリー完全解説/考察(全部ネタバレ)
※Void Strangerをクリアした人向け完全ネタバレ記事です! クリアした人以外読まないでください! 攻略ガイドを求めている場合は、こちらの記事を参照してください。
Void Strangerをクリアした方の中には、ストーリーがまだ完全にわかっていない、という方もいると思います。
この記事では、Void Strangerのストーリーがどういうものだったのか、時系列に沿って解説/考察していきます。
なお、Void StrangerのストーリーはSystem Erasureの前作『Zero Ranger』とも密接に関わっていると思われますので、そのネタバレもします。
また、筆者が推測で補っているところも多々あるため、これが唯一の正解というわけではありません。頻繁にアプデで要素が追加されているゲームでもあるため、考察材料が今後増えるかもしれませんが、ひとまず2024年5月時点での考察になります。25000字の研究報告。
ちなみに筆者はすでに100時間近くVoidを彷徨って献身を捧げています。君も三桁時間の虚無を彷徨って自分だけの物語を作ろう。
(プレイにはおのさんの非公式日本語化パッチを使用させていただいています)
続きを読むインディーならではの尖りきった神ゲー。超濃厚パズルゲーム『Void Stranger』紹介(ネタバレなし)
Void Stranger
ハード:PC(steam、itch.io) 定価:1400円 メーカー:System Erasure
(日本語未対応ですが有志による非公式日本語化パッチあり。英語得意でなければ基本的には入れるのをおすすめ)
(プレイ時間:73時間)
神ゲーでした。
フィンランドのゲームクリエイターたった2人が作り上げた、インディーならではのあまりに尖りきった鋭利なゲーム。

基本骨子はGBライクなビジュアルの、いわゆる「倉庫番」ゲームです。しかもプレイの大部分が数十時間にも及ぶパズル無間地獄。それでも、このゲームのストーリー、キャラクター、音楽、演出、難問パズル、システム、そのすべてが心に深く刺さったまま抜けそうにありません。

数年前にプレイした「Outer Wilds」が僕にとっては生涯ベスト級のゲームで、いまだにその幻影を求めてゲームをしているところがあるのですが、個人的にはここ数年で一番それに匹敵するぐらい好きなゲームになりました。
ただ、悩ましいのはこのゲーム、「いいから何も調べずにプレイして」と言うのはあまりにも乱暴というか、凄まじく人を選ぶゲームでもあります。
Outer Wildsの時に「かーっ、このゲーム人を選ぶからなーっ」とか言っていたものの、Outer Wildsの「人を選ぶ度」が60だとしたらVoid Strangerのそれは200ぐらいある気がします。
はっきり言って、僕にとっては神ゲーでも、向いていない人にとっては果てしないお金と時間の無駄になる可能性が大いにある。
その不幸な出逢いを避けるため、ゲーム紹介と共に最低限の忠告だけはしておきたい。
どういう人に向いていて、どういう人に向いていないかを。
ちなみに、向き不向きの言葉を尽くす前に、ゲームに詳しい人が類似ゲームをやっていれば説明は不要だと思うので、まず共通点のあるゲームの名前だけを挙げておきますが、『The Witness』『LA-MULANA』『FEZ』、そして『Outer Wilds』です。パズルは難しめですが『Baba is you』よりは少し簡単かなってぐらい。
これら全部のゲームが好きだった人(キレなかった人でもいい)ならここから下は別に読まなくても耐性は大丈夫です、時間があれば絶対やりましょう。
では、このゲームに向いていない人の条件を述べると……。
①一本のゲームに数十時間かける余裕がない人
このゲーム、普通に納得行くまでプレイするには50時間~100時間はかかると思います。
しかも、プレイ中「なんとなくこのゲームの底が見えてきたかな? だいたいこんな感じだったかな」って思った瞬間、「ざんねーん、もっと深いでーす!」って奈落に突き落とされます。それも1回や2回ではなく数回。
絶対に、時間の余裕がない時にやってはいけません。
もしやってしまったら、あなたは魅力的なキャラクターやストーリーの行く末が気になり過ぎて何も手につかなくなってしまうでしょう。
②パズルゲームが嫌い、苦手
基本はパズル無間地獄です。

③忍耐の許容度が低い
プレイヤーに強いるものが非常に多いゲームです。
この倉庫番にアンドゥはありません。「今どき」です。また、数時間が無駄になることも普通にありえます。おそらく、それはゲームが表現したいことを伝えるのに必要なものだと思うのですが、許せない人もまあいるだろうな……という感じです。
当然のように説明や誘導も最小限。インディーゲームでしか許されない建て付け。万人にウケることなど考えずクリエイターが作りたいものを作ってこそのインディーゲームでもあると思っているので、それを許容できるかどうか。
……とはいえぶっちゃけた話、パズル部分で延々と考えてどうしても解けないとか、何か途方に暮れてしまうようなことがあったなら、Steamのガイドページなどから若干のヒント類を探して見ちゃってもいいような気もします、個人的には。(その……僕も若干ね……テヘヘ……)
もちろんある程度自分で考えるべきゲームではありますが、どうしてもの部分をいくらかのヒントに頼ったとしても、魅力が大幅に減じるようなゲームでもないと思います。単純にパズルを解くだけのゲームではないので……。
ただ、少なくとも苦痛を感じる程度にはがんばりましょう。
動画や実況で済ませるのはもったいないです。
その苦痛があなたのものであるからこそ刺さる物語、そしてインディーゲームでしか成立しない表現があります。
とにかく、僕がこのゲームをプレイしていた一ヶ月ぐらいはただひたすらこのゲームのことだけを考え、その時間は非常に幸せでした。
でも足りない。僕はもっとネットでたくさんこのゲームの話がしたいし読みたいし、ファンアートももっと見たい。考察ももっと深く考えたい。
なんつうかこのゲーム、噛んでも噛んでも味がするんだよお! こんなのOuter Wilds以来だよほんとに!!
このゲームに向いている人は一本のゲームを気が済むまでしゃぶり尽くせる人です。適性のあるあなた、一緒にVoidに堕ちていきましょう。あとはがんばってください。

なお、ネタバレありで語りたいこと(主にストーリー面での考察)もたくさんあるので、後日別のネタバレ考察記事も書こうと思っています。
→2024.5.28 書きました。完全ネタバレでストーリーの解説をしています。クリアした人のみどうぞ!




